出場選手一覧
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2017年に創設されて今回で8回目を迎えるG2レディースオールスター。びわこでは2018年の第2回大会以来、6年ぶり2回目の開催になる。ファン投票などで選ばれた女子トップスター52人が集結。冬の湖都で華やかなバトルを繰り広げる。
優勝争いの軸を担いたいのは遠藤エミ(滋賀)と香川素子(滋賀)の地元滋賀支部勢だ。遠藤は2018年のびわこレディースオールスターでは予選トップ通過を果たすも準優1号艇でフライングを喫しており、今度こそ雪辱の優勝をつかみたいところ。香川は昨年10月のびわこ一般戦と昨年12月のびわこ男女ダブル戦で立て続けに優勝するなど近況当地で活躍が目立つだけに楽しみだ。
大会2連覇を狙うのは長嶋万記(静岡)だ。昨年の蒲郡レディースオールスターで優勝。悲願の記念初Vを飾ったのが記憶に新しい。無冠の女王という肩書きを返上した長嶋は、昨年11月に三国レディースチャレンジカップでも優勝するなどタイトル量産モード。勢いに乗って史上初のレディースオールスター2連覇へ挑む。
タイトル奪還をめざすのは守屋美穂(岡山)だ。2022年に桐生レディースオールスターで優勝。ファン投票1位での優勝という大会初の記録を打ち立てた。ただ連覇を狙った昨年はファン投票1位で出場も無念の準優敗退。悔しい思いを味わっている。今回も1万8393票を集めて3大会連続のファン投票1位。大きな期待を背負って2年ぶりのレディースオールスター制覇へ突き進みたい。
その他にもレディースオールスター歴代覇者に名を連ねる2019年優勝の寺田千恵(岡山)、2020年優勝の岩崎芳美(徳島)、2021年優勝の小野生奈(福岡)や、クイーンズクライマックス覇者の浜田亜理沙(埼玉)、1月の津オールレディースで優勝するなど好調な平山智加(香川)、レディースオールスター2大会連続優出中の田口節子(岡山)と高田ひかる(三重)など注目選手がズラリ。目が離せない6日間になる。
(※データは24年1月31日時点)
初日12Rのドリーム戦はファン投票上位6人で争われ、1号艇の守屋美穂(岡山)がインからコンマ02のトップスタートで逃げ切り成功。ファン投票1位の期待に力強く応えた。2022年の桐生大会以来となる2年ぶり2回目のレディースオールスター制覇に向けて好発進だ。
初日好スタートを切ったのは竹井奈美(福岡)。5Rで5コースまくり差し、10Rで4コースまくりを決めて2連勝を飾った。竹井は今期6節走って4優出をマークするなど近況好調。その勢いを今節もさっそく見せつける格好となっている。
大会2連覇をめざす長嶋万記(静岡)はやや不安の残る初日に。前半2Rでは道中追い上げて2着に入ったが、後半11Rでは2コースからコンマ20の6番手スタートと後手を踏んだのが響いて6着大敗。得点率31位タイと出遅れただけに立て直しが急務だ。
クイーンズクライマックス覇者の浜田亜理沙(埼玉)は11Rでイン逃げを決めるなど初日3・1着と上々の滑り出しを見せた。ティアラ戴冠後も4節走って2優出と好リズムをキープしており、女子ビッグレース連覇へ期待が高まりそうだ。
地元からは遠藤エミ(滋賀)と香川素子(滋賀)が参戦。遠藤は12Rドリーム戦の1回走りで3コースから2着、香川は8Rの1回走りで2コースから3着と2人ともまずまずのスタートとなった。レディースオールスターは過去7大会で地元Vが3回と多いだけに、2人が優勝争いのカギを握ってくる可能性が高そうだ。
初日はインが5勝とやや苦戦する結果に。3コースまくり差しが2本、4コースまくりが3本あり、センターが計5勝という活躍ぶりだった。果たして2日目はどんな展開となるのか。
2日目は地元の遠藤エミ(滋賀)と香川素子(滋賀)が魅せた。遠藤は前半6Rで5コースまくり、後半12Rでイン逃げを決めて2連勝。2・1・1着のオール2連対で得点率首位タイに浮上した。香川は前半2Rを4コースから2着にまとめると、後半10Rはインから逃げ切って快勝。3・2・1着とオール3連対をキープして得点率4位タイまで上がってきた。地元ファンの声援を背に受けて2人ともV争いを賑わす活躍を見せている。
初日2連勝発進だった竹井奈美(福岡)は、11R1号艇の1回走りでインから逃げ切り成功。これで無傷の開幕3連勝として得点率首位タイとなっている。3日目は7R2号艇の1回走り。連勝を伸ばすのか注目が集まりそうだ。
初日ドリーム戦を勝った守屋美穂(岡山)は、2日目は4・2着に終わって得点率4位タイへ後退。3日目は9R2号艇の1回走りで再浮上を期す。
大会2連覇をめざす長嶋万記(静岡)は窮地に立たされた。初日2・6着で得点率31位タイと出遅れた長嶋は、2日目も8R6号艇で6コースから5着という厳しい結果に。得点率38位タイまで順位を下げた。予選突破へ崖っぷちの状況となり、3日目は2R4号艇と11R1号艇で登場。底力を見せて巻き返すのか。
2日目はA2勢が計7勝をマークする活躍。西村美智子(香川)が2連勝を飾ったのをはじめ、中村かなえ(東京)、宇野弥生(愛知)、西岡成美(徳島)、實森美祐(広島)、竹井奈美(福岡)が1着を奪った。ここまで2日間で計24レースが行われたが、級別の1着回数はA1級が12勝、A2級が11勝、B1級の1勝という内訳。奮闘を見せているA2勢が3日目以降もシリーズを盛り上げるのか。
得点率トップに浮上したのは地元の遠藤エミ(滋賀)だ。3日目は8R6号艇の1回走りで、大外から攻め切れずも道中追い上げて3着連絡み。2・1・1・3着のオール3連対でシリーズリーダーの座を奪った。4日目は4R4号艇と9R2号艇の2回走りで予選トップ通過をめざす。
2日目まで無傷の3連勝だった竹井奈美(福岡)は、7Rで2コースから4着に敗れて連勝ストップ。1・1・1・4着で得点率2位タイに後退した。4日目は3R3号艇と12R6号艇で再浮上を狙う。
3日目連勝をマークしたのは渡邉優美(福岡)だ。6Rを4コースまくり、12Rをイン逃げで快勝。3日目は1~11Rでイン全滅という展開だったが、12Rで渡邉がこの日唯一のイン逃げを決めた。これで4・6・2・1・1着として得点率8位タイまで挽回している。
大会2連覇をめざす長嶋万記(静岡)は、2Rで4コース差しを決めて待望の今節初白星。後半11Rはイン逃げならずも2着に踏ん張り、2・6・5・1・2着で得点率21位まで巻き返しに成功した。4日目は8R3号艇の1回走りで勝負駆けに臨む。
まさかの結果となったのは田口節子(岡山)だ。7Rで手痛い6着大敗を喫し、5・5・2・2・6着で得点率32位に。4日目は10R3号艇の1回走りで、もし1着でも得点率5.17のため、準優進出は絶望的となった。レディースオールスターは昨年(優出2着)、一昨年(優出3着)と2大会連続で優出していたが、今年は予選敗退が濃厚となっている。
なお5Rでは4艇フライングの大波乱が発生。1コースの柴田百恵(静岡)、2コースの川野芽唯(福岡)、3コースの高田ひかる(三重)、4コースの實森美祐(広島)がFに散り、3連単不成立となっている。
予選トップ通過を果たしたのは地元の遠藤エミ(滋賀)だ。4日目も4Rで4コースまくりを決めるなど貫禄の走りを見せてシリーズリーダーの座をキープ。2・1・1・3・1・2着のオール3連対で予選1位となり、準優12Rの1号艇を手にした。
予選2位には海野ゆかり(広島)、予選3位には渡邉優美(福岡)が入った。海野は2・3・1・2・1着のオール3連対と安定した走りを披露。渡邉は4・6・2・1・1・1着で3日目から3連勝と一気にリズムを上げてきた。ともにレディースオールスターでは初の準優1号艇となっている。
ファン投票1位の守屋美穂(岡山)は4日目3・3着に終わって予選4位に後退。準優は10Rの2号艇になった。一昨年の桐生レディースオールスターでは準優2号艇で2着に入って優出し、優勝戦4号艇で4コースまくりを決めて優勝しており、今回もその再現を狙う展開か。
4日目連勝をマークしたのは地元の香川素子(滋賀)だ。3日目終了時点で得点率18位と勝負駆けの状況だったが、1Rで5コース差し、12Rで3コースまくりと見事な快走を連発。底力を見せて予選6位まで浮上した。これで準優は12Rの2号艇となり、1号艇の遠藤エミと地元ワンツーを狙う。
無念の結果となったのは長嶋万記(静岡)だ。8R3号艇の1回走りで2着条件の勝負駆けに臨んだが、3コースから差しハンドル及ばず痛恨の3着。予選20位となって準優進出を逃し、レディースオールスター2連覇への道はここで潰えた。
準優進出18人の級別内訳はA1級12人、A2級6人、B1級0人に。B1勢では佐々木裕美(山口)が得点率6.00をマークしたが、上位着差で惜しくも及ばず予選19位の次点に終わっている。
準優10Rは1号艇の渡邉優美(福岡)がイン逃げで快勝。3号艇の竹井奈美(福岡)が3コースからまくりを狙って攻め込んだが、渡邉がこれをきっちりブロックして逃げ切った。渡邉はレディースオールスター出場4回目で大会初優出となっている。2着には2コースから差した守屋美穂(岡山)が入線。ファン投票1位の期待に応えて優勝戦まで勝ち上がり、2022年の桐生大会に続く2回目のレディースオールスター制覇をめざすことになった。4号艇の浜田亜理沙(埼玉)は4コースから攻め切れず4着。昨年末のクイーンズクライマックスに続く女子ビッグレース連続Vへの道はここで潰えている。
準優11Rは1号艇の海野ゆかり(広島)がインから先マイするもターンが流れる展開に。この隙をついたのが4号艇の宇野弥生(愛知)だ。4コースから差し切って1着ゴールを駆け抜けた。宇野は昨年の蒲郡大会に続いてレディースオールスター2大会連続となっている。海野はイン逃げならずも2着に踏ん張って優出切符を獲得。レディースオールスターは2017年の宮島大会に続く2回目の優出となった。
準優12Rは予選トップ通過の遠藤エミ(滋賀)がイン戦2着に敗れる大波乱。4号艇の三浦永理(静岡)が4カドから豪快なまくりを決め、3連単1万4910円の高配当決着となった。三浦はレディースオールスター出場2回目で大会初優出となっている。遠藤は2着に残してなんとか優出切符は確保。レディースオールスターは3大会ぶり3回目の優出となった。もう一人の地元、香川素子(滋賀)は2コースから5着に終わって優出を逃している。
優勝戦は内枠から順に渡邉優美、宇野弥生、三浦永理、遠藤エミ、海野ゆかり、守屋美穂という顔ぶれに。予選3位だった渡邉に優勝戦1号艇が転がり込み、記念初タイトルへ絶好のチャンスが巡ってきた。
激戦を勝ち抜いてきた6人による優勝戦。コンディションは追い風3m、波高3cm、気温5℃。冷たい雨が降り続くなかでの頂上決戦となった。
進入は動きなく枠なりの3対3。STは内からコンマ07、09、11/13、15、19だ。1号艇の渡邉優美(福岡)はスタート展示ではインからプラス13の大きなFを切っていたが、本番では見事に修正してコンマ07のトップスタートを決めた。
スリットで先手を奪った渡邉は盤石の態勢を築いて1マークを先マイ。2号艇の宇野弥生(愛知)が2コースから差し、3号艇の三浦永理(静岡)が3コースからまくり差しを狙ったが渡邉を捕らえるには至らず、6号艇の守屋美穂(岡山)の6コース差しも届かない。
バック直線に出ると渡邉が5艇身ほどのリードを奪って独走。他を寄せ付けない圧勝劇だ。2番手争いは宇野と守屋のマッチレースとなり、道中競り勝った宇野に軍配。3連単1-2-6で2670円の11番人気決着となった。
勝った渡邉は通算14回目の優勝でG2初制覇。4・6・2・1・1・1・1・1着と3日目から5連勝をマークして頂点へ駆け上がった。びわこでは2021年9月の一般戦に続く2回目の優勝となっている。この優勝で賞金460万円を獲得し、今年の女子賞金ランキングで首位に浮上した。
遠藤エミ(滋賀)は4コースから攻め切れず5着。史上初の女子4大競走グランドスラム達成はならなかった。それでも予選トップ通過を果たすなどシリーズを大いに盛り上げ、改めて底力を見せた一節といえるだろう。
なお今節の売上は90億9580万0700円を記録。目標額の90億円をクリアしている。
攻略ポイント
びわこの最近1年間のイン1着率は57.1%。これは全国平均(55.7%)よりも高い。びわこといえば以前は全国トップクラスのイン受難水面だったが、ここ数年で大きくイメージチェンジしている。
その大きな要因はコースレイアウトの変更だ。びわこでは2020年10月に第1ターンマークの位置を沖合へ3m移設。これによってインの選手はマイしろが広くなり、余裕を持ってターンができるようになった。
その影響はデータに現れている。年間のイン1着率を見ると、移設前は2018年が50.4%、2019年は48.4%といった数字だったが、移設後は2021年が55.2%、2022年が56.2%と急上昇しているのだ。びわこがイン受難というイメージは捨てなければならない。
びわこは差しが決まりやすい傾向だ。最近1年間の差し出現率は14.0%で、全国平均(12.8%)より高い。特に多いのが2コース差し。最近1年間の出現率は全国平均の8.7%に対し、びわこは9.6%もある。
逆にまくりは最近1年間の出現率が14.1%で、全国平均(15.5%)より低め。以前はセンターからのまくりが決まりやすい水面だったが、ターンマーク移設によってまくり切るのが難しくなった。
まくり差しも同様に減少傾向。最近1年間の出現率は全国平均の11.5%に対し、びわこは10.0%しかない。
びわこでは最近1年間で2181レースが実施されているが、風向の割合は追い風が48.8%と半分近くを占め、向かい風が30.0%、無風が10.6%、左横風が8.3%、右横風が2.3%となっている。
また月別の風向グラフを見ると、夏場には向かい風が吹くケースが増えるが、その他は追い風が多い傾向だ。
向かい風時と追い風時のコース別1着率を比較すると、追い風で目立つのは3コースだ。特に3コースまくりの出現率が追い風時は5.4%もあり、これは向かい風時(3.5%)より2%近くも高い。
向かい風では2、4コースの1着率が追い風時より1%ほど高め。2コースまくりや4コースまくりがよく決まっている。
向かい風時と追い風時のコース別1着率を比較すると、追い風で目立つのは3コースだ。特に3コースまくりの出現率が追い風時は5.4%もあり、これは向かい風時(3.5%)より2%近くも高い。
向かい風では2、4コースの1着率が追い風時より1%ほど高め。2コースまくりや4コースまくりがよく決まっている。