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 ボートレース徳山で6月20日から「SG第33回グランドチャンピオン」が開催される。出場するのは昨年度のSG優出完走者やSG予選得点上位者など52人。SGで結果を残した選手しか出場できない大会のため「SGの中のSG」とも呼ばれる。徳山でグラチャンが行われるのは18年以来で5年ぶり2回目。トップレーサーたちが梅雨時の徳山に集結し、ハイレベルな戦いを繰り広げる。

 大会2連覇を狙うのは池田浩二(愛知)だ。昨年唐津で行われたグラチャンで優勝。初日ドリーム戦で5コースまくり差しを決めるなどシリーズ序盤から快走を連発し、1・1・2・3・1・3・1・1着のオール3連対で頂点に立った。池田にとっては約8年6カ月ぶりとなる久々のSG制覇で、SG通算10回目の優勝だった。あれから1年、タイトル防衛をめざして徳山に乗り込む。徳山では通算8優出2Vと申し分ない実績。11年に徳山周年で優勝した経験もあるだけに楽しみだ。池田は5月のSGボートレースオールスターではファン投票1位で出場するも予選20位敗退という悔しい結果に終わっており、グラチャンで借りを返してファンの期待に応えたい。

 SG2連覇を狙うのは石野貴之(大阪)だ。5月に芦屋で行われたSGボートレースオールスターで優勝。直前の児島周年で左肩脱臼のケガを負ってオールスターは出場すら危ぶまれていたが、初日に4コースまくり差しを決めて勢いに乗ると、1・2・3・3・1・1・1・1着のオール3連対で頂点へ。SG通算10回目の優勝を飾った。石野は17年に福岡オールスターと鳴門グラチャンでSG2連覇を経験しており、19年にも桐生チャレンジカップと住之江グランプリでSG2連覇を達成している。リズムをつかむと手の付けられない強さを見せるタイプだけに、徳山グラチャンでも主役の座に躍り出る可能性十分だろう。

 地元の期待を背負うのは寺田祥(山口)だ。山口支部から徳山グラチャンに出場するのは寺田ただ一人。大きな注目を集める存在となりそうだ。寺田は18年の徳山グラチャンで悔しい思いを味わっている。予選を2・2・1・2・3・1着でトップ通過する大活躍を演じたが、準優で手痛いイン戦2着に敗れ、優勝戦4号艇となって4着。目の前にあった地元SGタイトルを取り逃がしている。あれから5年、リベンジをめざす絶好の機会が巡ってきた。今度こそ地元ファンの前で優勝トロフィーを掲げたい。

 その他では5月のSGボートレースオールスターで優出2着の活躍を見せた濱野谷憲吾(東京)や、徳山G1優勝4回と当地相性抜群の茅原悠紀(岡山)、3月のボートレースクラシックでSG初Vを飾った土屋智則(群馬)、今年1月にG2徳山MB大賞で優勝したばかりの田村隆信(徳島)、昨年のグラチャンで優出2着に入った上平真二(広島)、21年に徳山でヤングダービーで制している羽野直也(福岡)、4月のマスターズチャンピオンで名人の座についた井口佳典(三重)、18年の徳山グラチャンで優出3着の桐生順平(埼玉)、21年に徳山周年で優勝した原田幸哉(長崎)、20年に徳山ダイヤモンドカップでG1初Vを飾っている西山貴浩(福岡)などに注目したいところ。

 厳しい選考争いを勝ち抜いてグラチャンに出場してくるメンバーだけに実績十分の選手ばかり。52人全員が有力なV候補といって間違いないだろう。誰が勝っても不思議ではない大混戦。果たして「本物の強さ」を証明するのは誰になるのか。

(データはすべて5月31日現在。カッコ内の表記は支部)

 池田浩二(愛知)は初日ドリーム戦でイン逃げを決めて白星発進。昨年の唐津グラチャンではドリーム戦1着で勢いに乗って優勝しており、大会2連覇に向けて最高のスタートを切った。2日目は4R5号艇と9R3号艇で登場。得点率トップの座を守るのか注目が集まる。

 5月のボートレースオールスターに続くSG連覇がかかる石野貴之(大阪)は、初日に3Rで2コースまくりを決めるなど1・3着の好発進を見せた。2日目は5R4号艇の1回走り。今年4コースは17戦6勝で1着率35%の好成績を残しており、しかも3月のボートレースクラシックでは4コースまくり、5月のボートレースオールスターでは4コースまくり差しと、SG近況2節連続で4コースから1着を奪っているだけに目が離せない。

 地元から唯一参戦の寺田祥(山口)は、初日11Rの1回走りで3コースから5着という厳しい滑り出しに。そして2日目は6R6号艇の1回走り。大外枠の試練を迎える。ここで着を拾って3日目以降につなげたいところ。V戦線への生き残りをかけた大一番がさっそくやってくる。

 2連対率1位のモーター40号機を手にした秋山直之(群馬)は、初日は8R5号艇の1回走りで6着。2連対率2位のモーター54号機を引いた島村隆幸(徳島)も、初日は4R6号艇の1回走りで6着に沈んだ。2日目は秋山が4R2号艇、島村が1R5号艇と5R1号艇で登場。白星を奪って立て直したいところだ。

 それに対して2連対率4位のモーター48号機を引き当てた村松修二が、初日2Rで6コースまくり差しを決める快走を演じた。村松にとってSG・G1での6コース1着はこれが自身初。好モーターのパワーをさっそく見せつけた。2日目は7R4号艇と11R2号艇の2回走り。4コースは今年12戦0勝、2コースは今年10戦1勝と近況あまり偶数コースで結果が出ていない村松だが、どんな走りを見せるのか楽しみだ。V争いを引っ張る存在へと名乗りをあげるのか注目の一日になる。

 2日目を終えて予選トップに躍り出たのは河合佑樹(静岡)。1・2着の得点率9.00で首位に浮上した。河合は今節がSG出場5節目。これまで4節走って準優出は2回あるが優出はまだない。SG初優出に向けてこの勢いで突き進みたいところ。3日目は4R3号艇と9R6号艇で登場だ。

 予選2位には2・1・2着の片岡雅裕(香川)が上がってきた。今節手にしたモーター44号機は前節の一般戦で竹井奈美が優出2着の好走を見せていた注目機。片岡はここまで3走すべてゼロ台スタートを決めるなど充実の舟足を見せている。3日目は7R6号艇の1回走りで登場。大外枠で正念場の一戦となりそうだ。

 初日ドリーム戦を勝った池田浩二(愛知)は、2日目は4Rで5コースから6着、9Rで3コースから3着と振るわず。予選12位まで大きく後退した。奇遇にも2日目まで1・6・3着という成績は、5月のSGボートレースオールスターのときとまったく同じ。オールスターでは3日目4着、4日目4・2着とリズムを立て直せず、予選20位でまさかの敗退を喫している。今節は巻き返しを見せたいところ。3日目は4R2号艇と10R4号艇で大事な2走になる。

 地元から唯一参戦の寺田祥(山口)は、2日目は6R6号艇の1回走りで2着。6コースから鋭い差しを見せ、道中でもキレのある走りで追い上げて連絡みする好走を演じた。これで5・2着として予選30位まで挽回成功。リズム上昇ムードだ。そして3日目は6R2号艇と11R1号艇の内枠2回走り。一気にポイントアップしたい一日になる。

 3日目メインカードの12Rは毒島誠(群馬)が1号艇に座る。今節ここまで5・5・3着で予選33位という厳しい状況。準優出に向けて絶対勝ち切りたい1号艇になる。毒島は今年インで31戦27勝の1着率87%という驚異の鉄壁ぶり。その力を見せつける一走となるか。

 シリーズリーダー争いの主役に名乗りをあげたのは磯部誠(愛知)。2・3・2・2・1着のオール3連対で予選トップに躍り出た。4日目は7R5号艇の1回走り。3月のSGボートレースクラシックでは予選で5コースまくりを決めているだけに目が離せないところだ。昨年の宮島ボートレースオールスターに続く自身2回目のSG予選1位通過を狙う。

 予選2位に浮上したのは平本真之(愛知)。愛知支部勢が予選ワンツー態勢を築いている。平本は4日目は11R2号艇の1回走り。現時点で磯部が5走42点、平本が5走40点でその差は2点しかないだけに、逆転が起こる可能性も十分だろう。

 地元から唯一参戦の寺田祥(山口)は、3日目に2コース差しとイン逃げを決めて会心の2連勝。5・2・1・1着で予選3位まで急上昇してきた。準優好枠を射程圏にとらえ、4日目は8R4号艇の1回走りで登場。今年4コースは21戦6勝で1着率29%と上々の成績を残しているだけに楽しみだ。

 準優進出への勝負駆けでカギを握るのは桐生順平(埼玉)か。3・4・5・3・1着で予選19位という位置。3日目8Rで2コース差しを決めるなどリズムを上げてきた。そして4日目は11R1号艇の1回走り。絶好枠で逆転の予選突破を狙う。前節の戸田周年で優勝して勢いに乗る桐生が底力を見せるのか。

 4日目メインカードの12Rは1号艇が石野貴之(大阪)だ。今節ここまで1・3・2・3・3着とオール3連対をキープして予選5位の好位置。5月のSGボートレースオールスターでも節間8走オール3連対で優勝しており、現在SGで13走連続3連対中と充実ぶりが光る。また石野はSGの1号艇で現在8連勝中という鉄壁ぶり。今節も白いカポックで盤石の逃げを決めるのか注目だ。

 準優10Rは予選3位の平本真之(愛知)が1号艇に座る。平本は今年インで28走して1着21本(1着率75%)、2着5本(2連対率93%)、3着2本(3連対率100%)という好成績。鉄壁の走りで優出一番乗りを決めるのか。

 地元の期待を背負う寺田祥(山口)は2号艇で登場。5・2・1・1・4着で予選4位に入る活躍を見せてきた。寺田は5年前の18年徳山グラチャンで、予選トップ通過を果たすも準優2着に敗れる悔しい思いを味わっている。ここで雪辱の準優1着なるか。

 準優11Rの1号艇は石野貴之(大阪)だ。1・3・2・3・3・1着のオール3連対で予選2位通過。6走すべて展示一番時計を出すなど快速パワーに仕上げて勝ち上がってきた。5月の芦屋ボートレースオールスターに続くSG連覇へ突き進むのか。

 侮れないのは5号艇の茅原悠紀(岡山)か。茅原にとって徳山は記念7優出4Vを誇る相性抜群の水面。当地ではダッシュ戦での1着も数多く奪ってきただけに、準優5号艇でどんな走りを見せるのか目が離せない。

 準優12Rは予選トップ通過の磯部誠(愛知)が1号艇で登場だ。磯部がSGの準優1号艇に乗るのは昨年5月の宮島ボートレースオールスター以来で2回目。宮島では予選トップ通過を果たしながら準優でイン戦5着に敗れて優出を逃しただけに、今度こそ勝ち切ってSG初Vへ王手をかけたい。昨年12月のグランプリに続く2回目のSG優出と、自身初のSG優勝戦1号艇なるか。

 なお12Rは初日ドリーム戦メンバーが5人も入る珍しい組み合わせに。ドリーム戦で1着の池田浩二(愛知)、2着の磯部誠(愛知)、3着の馬場貴也(滋賀)、4着の菊地孝平(静岡)、6着の羽野直也(福岡)が再び顔を合わせることになった。枠番を入れ替えての4日ぶりの再戦はどんな展開となるのか楽しみだ。

 優勝戦1号艇は磯部誠(愛知)。昨年12月のグランプリに続く2回目のSG優出を果たし、自身初のSG優勝戦ポールポジションを手にした。09年11月のデビューから約13年7カ月、悲願のSG初制覇なるか。

 2号艇は石野貴之(大阪)。5月のボートレースオールスターに続くSG連続Vへ望みをつないできた。もし優勝となればSG通算11Vで、野中和夫(17V)と松井繁(12V)に続く歴代3位タイに浮上する。

 3号艇は平本真之(愛知)。徳山はこれまで記念出場5節で準優出2回、優出0回と相性いまひとつだったが、今節は軽快な走りでV争いを沸かせてきた。21年ボートレースダービー以来となる4回目のSG制覇を狙う。

 4号艇は坪井康晴(静岡)。19年グラチャン以来となる4年ぶりのSG優出を果たした。今節ここまで6走で展示一番時計5本と快速パワーを見せているだけに楽しみな存在。06年浜名湖グラチャン覇者が17年ぶりのタイトル奪還をめざす。

 5号艇は池田浩二(愛知)。昨年の唐津グラチャン覇者が貫禄の走りで勝ち上がってきた。もしグラチャン連覇となれば湯川浩司(07・08年)、太田和美(12・13年)、山崎智也(15・16年)に続く史上4人目の記録だ。

 6号艇は茅原悠紀(岡山)。G1優勝4回の実績がある好相性の徳山でさすがの走りを見せてきた。14年グランプリで6コース差しを決めてSG初Vを飾っている茅原が、2回目のSG優勝も6号艇で手にするのか。