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レース展望

ボートレース唐津の開設67周年記念「G1全日本王者決定戦」が1月22日から開催される。冬の唐津に全国からトップレーサーが集結。充実布陣で迎え撃つ地元佐賀勢と、強力メンバーの遠征勢による熾烈な戦いとなりそうだ。

V争いの軸となるのはもちろん地元の峰竜太だろう。昨年末のグランプリで優勝して2年ぶりに賞金王の座を奪還。2020年は獲得賞金2億5302万7000円、優勝14回、1着134本、勝率8.71とあらゆる部門でナンバーワンに輝く記録的な強さを見せたシーズンだった。年々進化を続けているが2021年もどんな走りを見せるのか目が離せない。
そんなさまざまな栄冠をこれまで手にしてきただが、まだ獲れていないのが地元唐津の記念タイトルだ。唐津記念レース(G1以上)は過去10節出場して3優出0V。2014年の唐津周年で優勝戦1号艇で2着に敗れたのをはじめ、2018年の唐津周年では優出3着、2018年の唐津ダイヤモンドカップでは優出4着となぜか地元では勝ち切れずにきた。唐津でビッグタイトルを手にする日を多くのファンが待ち焦がれている状態だ。昨年1月の唐津周年と2月の唐津G1九州地区選手権はG1選出除外中のため出場できておらず、唐津記念レースを走るのは2018年12月のダイヤモンドカップ以来で約2年1カ月ぶり。今度こそ悲願の地元記念初Vなるか。
地元勢では深川真二も見逃せない。昨年末のグランプリシリーズで2コース差しを決めて優勝。2回目のSG制覇を成し遂げた。昨年11月から今年1月にかけて6節連続優出をマークするなど近況好リズム。2009年の唐津MB大賞と2010年の唐津周年に続く3回目の地元G1制覇へ機運は高まっている。
佐賀支部からはその他にも三井所尊春古賀繁輝宮地元輝山田康二上野真之介高田明が参戦する。年末のオール佐賀レースでまくり4発と速攻力を見せた三井所や、昨年唐津は節走って6優出2Vと活躍した古賀、昨年は全国で13優出6Vと優勝ラッシュを演じた宮地、2018年唐津ダイヤモンドカップに続く2回目の地元G1制覇を狙う山田、昨年2月の九州地区選手権で地元G1初優出を飾っている上野、12月の尼崎戦で優勝するなどリズム上々の高田と楽しみな顔ぶれがそろった。なかでも期待したいのは上野だ。年末の佐賀県選手権で3コースまくり差しを決めて優勝し、2着に、3着に深川を従えてVゴールを駆け抜けている。唐津周年でも地元の二枚看板を上回る活躍を見せる可能性十分だろう。

遠征勢ではまず丸野一樹(滋賀)に注目だ。昨年1月の唐津周年で4コースまくり差しを決めて優勝。今回は大会2連覇をかけての参戦になる。約1年ぶりの唐津登場でどんな走りを見せるのか。
白井英治(山口)も楽しみだ。昨年の唐津周年では予選2位通過の活躍を見せて優出3着に入線。V争いを沸かせる走りを見せた。唐津は2016年にG2MB大賞で優勝するなど好相性。当地G1初Vを狙う戦いに注目したい。
松井繁(大阪)と石野貴之(大阪)の大阪支部勢は唐津周年の歴代覇者。松井は2008年、石野は2016年に"全日本王者"のタイトルを手にしている。松井は昨年末のグランプリで優出3着に入るなど底力健在。グランプリ翌節の下関戦でFを切っておりスタートは無理できない状況だが、珠玉のさばきでV争いに加わってくるのか。石野は昨年、7年ぶりにグランプリ出場を逃す不本意なシーズンに。2021年に巻き返しを果たすためにも、好相性の唐津で結果を残して弾みをつけたいところだ。
その他にも昨年グランプリ優出組の寺田祥(山口)と新田雄史(三重)をはじめ、ともにG2唐津MB大賞でV歴を持つ吉川元浩(兵庫)と篠崎仁志(福岡)、昨年グランプリシリーズ優出3着の池田浩二(愛知)、11月の津周年で優勝するなどリズム上々の原田幸哉(長崎)、昨年グランプリを沸かせた徳増秀樹(静岡)と深谷知博(静岡)の静岡勢、ヤングダービー覇者の磯部誠(愛知)とマスターズチャンピオン覇者の村田修次(東京)など、若手からベテランまで多彩なメンバーが登場する。

(データはすべて1月4日現在。カッコ内の表記は支部)