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ピックアップレーサー記者コラム
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3897 白井英二

7月の尼崎オーシャンカップは悔やまれる一節だったことだろう。白井英治は初日11Rで鮮やかな4カドまくりを決めると、2日目7Rでは2コース差しから道中接戦を制して1着。2日目終了時点で3・1・1着の予選3位につける好調ぶりだった。

ところが3日目12Rの1号艇で一転する。ここを勝てば3連勝となるレースだったが、インからコンマ34と目を疑うような立ち遅れ。なすすべなくまくられて艇団後方へ沈んだ。道中追い上げて3着に入ったのはさすがだったが、イン戦での手痛い取りこぼしで予選5位へ一歩後退する。
 これで流れを失った白井は、4日目にまさかの6・5着と大敗を喫して予選18位まで大幅ダウン。準優は6号艇となって見せ場なく5着で敗退した。

今年の白井は1号艇でやや苦しんでいる印象だ。3月の大村ボートレースクラシックでは最終日にインからプラス03のFを切り、4月の三国マスターズチャンピオンでは初日ドリーム戦1号艇でイン戦2着に敗れている。そして5月の宮島ボートレースオールスターでは優勝戦1号艇でイン戦2着。白井ほどのイン巧者でも勝ち続けるのは難しい。
 尼崎周年ではどんなイン戦を見せるのか注目だ。コンマ34の悪夢から約2カ月、浜名湖メモリアル優勝戦でのFも痛いが、気迫のスリットで逃げ切って雪辱を果たすのか。

4238 毒島誠

毒島誠は14年の尼崎周年覇者。優勝戦で2コースまくりを決めて頂点に立ったのが記憶に残る。毒島はその後も15年の尼崎ボートレースクラシックで優出3着、今年1月の尼崎周年で優出4着に入るなど当地相性上々。尼崎通算6優出2Vをマークしている。

そんな毒島にとって痛恨だったのが7月に尼崎で行われたSGオーシャンカップだ。予選を1・3・3・3・1・2着のオール3連対で走って3位通過。手にしたモーターは2連対率33位の低勝率機だったが、初日にピストンリング2本・ピストン2個・シリンダ、3日目にもピストンリング2本とキャリアボデーを交換する懸命の整備を行い、底力を見せて勝ち上がってきた。しかし1号艇で迎えた準優でまさかのイン戦4着に敗れ、3連単13万5890円の超高配当を献上。優出を逃す無念の結果となった。

毒島はこの翌節の桐生お盆レースで手痛いフライングを切り、さらにその翌節の浜名湖ボートレースメモリアルでは減点もあったが、予選36位と惨敗。リズムが崩れ始めている。賞金ランキングも10位(8月30日時点)まで下がってきただけに立て直しが急務。V歴がある好相性の尼崎周年で浮上の足がかりをかみたいところだ。8年ぶりのセンプルカップ制覇を狙う。

4290 稲田浩二

稲田浩二は7月の尼崎オーシャンカップで優出2着に入る大活躍。待望の地元SG初出場で気迫あふれる走りを見せ、初日に6コースまくり差しを決めて3連単5万6520円、5日目の準優で4コースまくり差しを決めて3連単1万1600円の高配当を提供するなど大暴れを演じた。惜しくもSG初Vは逃したが、SG優出2着は自己ベストリザルトだ。

この活躍で2着賞金1200万円の大きな上積みを果たし、賞金王戦線にもなんとか踏みとどまった。現在賞金ランキングは39位(8月30日時点)。SGチャレンジカップ出場を狙える位置だ。
 しかし稲田に残されたチャンスは少ない。10月のSGボートレースダービー出場権を逃してしまったこともあり、チャレンジカップ選考期間(1月1日~10月31日)内に出場できる記念レースは残りわずか1節だけ。それが9月26日からの尼崎周年だ。地元G1で勝負駆けという状況になった。

稲田はこれまで尼崎周年に5回出場しているが、意外にも優出ゼロで準優出もゼロ。尼崎通算30優出10Vを誇る稲田にしては考えられないような苦戦ぶりだ。今回こそ勝ち上がって大きな賞金の上積みを果たしたいところ。オーシャンカップに続く尼崎連続優出を目指す。

4450 平高奈菜

平高奈菜は5月の宮島ボートレースオールスターでSG初優出。18回目のSG出場でついに大きな扉をこじ開け、女子史上4人目のSGファイナリストに名を刻んだ。3月の大村ボートレースクラシックで遠藤エミが女子初のSG優勝を成し遂げた直後だっただけに、女子旋風に拍車をかける大きな優出だった。

だがその後の平高は苦しんでいる。6月の唐津グランドチャンピオンでは予選45位、7月の尼崎オーシャンカップでは予選35位、8月の浜名湖ボートレースメモリアルでは予選30位で敗退。また8月の地元丸亀レディースチャンピオンでもまさかの予選20位に終わるなど苦戦が続いている。一時は男女通じた賞金ランキングでも30位あたりにつけていたが、現在は42位(8月30日時点)まで後退してきた。

SGチャレンジカップ初出場という目標が遠のき始めてきただけに、尼崎周年で結果を残して再浮上したいところ。尼崎は10年に女子リーグで優勝するなど通算5優出1Vと相性上々なだけに楽しみだ。7月の尼崎オーシャンカップでは2連対率45位の低勝率モーターを引いたこともあって2・4・4・3・5・6・5・4・6着に終わっており、雪辱の走りに期待したい。

4494 河合佑樹

9月26日から開催される尼崎開設70周年記念。前回覇者として登場するのが河合佑樹だ。今年1月に行われた尼崎開設69周年記念で優勝。2日目に3コースまくりと6コースまくり差し、4日目に5コースまくり差しとイン逃げを決めるなど目の覚めるような快走を連発し、予選を2・1・1・2・1・1着のオール2連対でトップ通過。そして準優でイン逃げを決めてG1通算4回目の優出を飾ると、優勝戦はインからコンマ08の好スタートで逃げ切って頂点へ。34歳で掴んだG1初タイトルだった。

河合は19年にG2尼崎モーターボート大賞でも優勝するなど、当地通算8優出3Vとセンタープールは相性抜群。G2以上での2回の優勝はいずれも尼崎だ。河合は通算23回(8月30日時点)の優勝歴があるが、尼崎で3V、三国で3V、桐生で2V、びわこで2Vと淡水のレース場での優勝が計10回もある。硬めの水面がレーススタイルと合うようだ。

尼崎周年2連覇はこれまで79・80年の吉田重義、89・90年の岡本義則の2人だけ。河合が3人目に名を刻むのか。また現在賞金ランキング32位につけており、尼崎周年で結果を残せばグランプリ初出場も射程圏に入ってきそうだ。

4787 椎名豊

突然現れたニューヒーローに尼崎が沸いた。7月の尼崎オーシャンカップだ。主役となったのは椎名豊だった。SG出場わずか3節目の伏兵が、予選を1・2・3・1・1・2着でトップ通過してSG初準優出を果たし、準優・優勝戦はいずれもインからトップスタートで逃げ快勝。重圧を感じさせない走りで圧勝し、33歳でSGタイトルホルダーの仲間入りを果たした。山崎智也が引退した直後に現れた群馬のニュースターだ。

椎名の躍進の要因となったのは速攻力の強化だろう。年間のまくり1着本数が19年は16本、20年は14本だったのに対し、21年は34本まで激増。象徴的だったのが昨年5月の大村G2モーターボート誕生祭で、2日目に6コースまくり、4日目に2コースまくりを決めて予選トップ通過し、G2初優勝を手にしている。また年間の平均展示順位も20年が3.38、21年が2.60、22年が2.37(8月30日時点)と飛躍的に快速化。尼崎オーシャンカップのとき節間8走で6本も展示1番時計を出す快速パワーに仕上がったのは、決してモーターの素性が良かったからだけではないだろう。
 あのSG初Vから約2カ月、椎名が尼崎周年で当地に帰ってくる。再びセンタープールを沸かすのか注目だ。