7月の尼崎オーシャンカップは悔やまれる一節だったことだろう。白井英治は初日11Rで鮮やかな4カドまくりを決めると、2日目7Rでは2コース差しから道中接戦を制して1着。2日目終了時点で3・1・1着の予選3位につける好調ぶりだった。
ところが3日目12Rの1号艇で一転する。ここを勝てば3連勝となるレースだったが、インからコンマ34と目を疑うような立ち遅れ。なすすべなくまくられて艇団後方へ沈んだ。道中追い上げて3着に入ったのはさすがだったが、イン戦での手痛い取りこぼしで予選5位へ一歩後退する。
これで流れを失った白井は、4日目にまさかの6・5着と大敗を喫して予選18位まで大幅ダウン。準優は6号艇となって見せ場なく5着で敗退した。
今年の白井は1号艇でやや苦しんでいる印象だ。3月の大村ボートレースクラシックでは最終日にインからプラス03のFを切り、4月の三国マスターズチャンピオンでは初日ドリーム戦1号艇でイン戦2着に敗れている。そして5月の宮島ボートレースオールスターでは優勝戦1号艇でイン戦2着。白井ほどのイン巧者でも勝ち続けるのは難しい。
尼崎周年ではどんなイン戦を見せるのか注目だ。コンマ34の悪夢から約2カ月、浜名湖メモリアル優勝戦でのFも痛いが、気迫のスリットで逃げ切って雪辱を果たすのか。