レース展望

レース展望

 ボートレース福岡では11月13日から「G1福岡ダイヤモンドカップ」が開催される。秋の装いを整えた博多に全国からトップレーサーが集結。激しい戦いを繰り広げる。
 地元の福岡支部からは瓜生正義岡崎恭裕篠崎元志池永太西山貴浩篠崎仁志古澤光紀羽野直也仲谷颯仁新開航が参戦。万全の態勢で遠征勢を迎え撃つ。
 地元のエースはもちろん瓜生正義だ。福岡でダイヤモンドカップが開催されるのは04年以来で約18年ぶりと久々だが、その前回の福岡ダイヤモンドカップで優勝したのが瓜生だった。 優勝戦で田村隆信と熾烈(しれつ)なマッチレースを演じ、2マークで渾身(こんしん)のツケマイを決めて頂点へ。1・1・1・2・1・1・1着の準パーフェクトVを飾ったのを覚えているファンもいるだろう。 当時28歳だった瓜生にとってはこれが4回目のG1制覇で、地元記念初Vだった。瓜生はその後も07年の福岡周年、09年の福岡SGボートレースオールスター、11年の福岡SGボートレースメモリアル、11年の福岡G1九州地区選手権、16年の福岡SGボートレースダービーと当地で次々とタイトルを獲得。福岡記念6Vという圧倒的な成績を残している。今回のダイヤモンドカップは7つ目の福岡記念タイトルを狙う戦いに。18年越しの福岡ダイヤモンドカップ連覇なるか。
 篠崎仁志も楽しみだ。13年に福岡周年で優勝するなど当地36優出15Vの実績。現役最多の福岡優勝回数を誇る。近況も2月の福岡一般戦でオール2連対V、5月の福岡GWレースで優出4着、7月の福岡一般戦でオール3連対V、9月の福岡周年で優出5着と当地4節連続優出中。この勢いで2つ目の福岡記念タイトルを狙いたい。
 近況リズムでは羽野直也に注目だ。10月の平和島周年でオール2連対Vの活躍。通算4回目のG1制覇を成し遂げた。これで賞金ランキングは12位まで浮上。グランプリ初出場に向けて突き進んでいる。そんな羽野だが福岡は通算8優出0Vで意外にもまだ優勝歴なし。博多のファンは羽野の福岡初Vを待っている。
 若手では新開航も目が離せない。7月のG2芦屋MB大賞で特別戦初タイトルを手にするなど近況Vラッシュ中。今年優勝9回は全選手中トップの数字で、今年1着112本は最多勝利争いで首位独走中だ。いつG1初優出を飾っても不思議ではない存在。福岡ダイヤモンドカップでその瞬間が訪れるかもしれない。
 遠征勢ではまず宮地元輝(佐賀)に注目だ。9月の福岡周年で優勝したのが記憶に新しいところ。優勝戦で2コース差しを決めて頂点に立ち、デビュー15年4カ月で悲願のG1初タイトルを手にした。あれから約2カ月での当地再登場。福岡は通算7優出5Vと相性抜群なだけに、当地G1連覇も夢ではないだろう。
 その9月の福岡周年で優出3着だったのが宮地と同期の桐生順平(埼玉)だ。桐生も福岡は相性が良い水面。19年に福岡周年で優勝するなど当地記念5優出1Vを誇る。宮地桐生の100期コンビが再びV争いをにぎわすのか。
 そのほかにも9月の福岡周年で優出4着だった新田雄史(三重)や、福岡周年2Vを誇る今垣光太郎(福井)、グランプリ出場が当確の馬場貴也(滋賀)、11年と12年に福岡周年を連覇した坪井康晴(静岡)、福岡周年V歴を持つ魚谷智之(兵庫)と吉田俊彦(兵庫)の兵庫勢、実績豊富な前本泰和(広島)と辻栄蔵(広島)の広島勢、9月の福岡G3マスターズリーグで優勝した山本英志(東京)など楽しみな選手がズラリ。地元勢vs遠征勢の熾烈(しれつ)な戦いとなりそうな福岡ダイヤモンドカップだ。

(データはすべて10月26日現在。カッコ内の表記は支部)