01#

レース展望

 ボートレース桐生の開設66周年記念「G1赤城雷神杯」が9月1日から開催される。夏から秋へと装いを変え始める時期の桐生に、全国からトップレーサーが集結。ナイター水面で激闘を繰り広げる。

 地元の群馬支部からは8人が参戦予定。江口晃生大澤普司秋山直之久田敏之毒島誠金子拓矢土屋智則椎名豊の強力メンバーで遠征勢を迎え撃つ。

 地元のエースはもちろん毒島誠だ。桐生周年では5優出2Vの実績があり、15年の59周年記念と20年の64周年記念で優勝。2大会ぶり3回目の頂点を狙う。今年の毒島は1月の芦屋周年で優勝、3月の大村SGボートレースクラシックで優出5着に入るなど、年始から記念4節連続優出をマークする幸先良い滑り出しだったが、4月以降はG2以上出場7節で優出ゼロとリズムいまひとつ。賞金ランキングも7位と下がってきた。再び上昇カーブを描くためにも桐生周年で結果を残したいところ。ナイターキングが地元で魅せるのか。

 もう1人の注目は椎名豊だ。7月に尼崎で行われたSGオーシャンカップで優勝。過去2回出場したSGではいずれも予選落ちに終わっていた椎名だが、予選を1・2・3・1・1・2着でトップ通過してSG初準優出を果たすと、準優でイン逃げを決めてSG初優出、優勝戦でもイン逃げを決めてSG初Vと一気に階段を駆け上がり、ビッグタイトルを手にする大仕事をやってのけた。勢いに乗っている椎名が地元G1でどんな走りを見せるのか楽しみなところ。桐生周年は過去2回出場していずれも予選落ちしているが、今の椎名なら再びド派手な仕事を成し遂げても不思議ではないだろう。

 江口晃生は雪辱戦だ。昨年9月の桐生周年で予選トップ通過の活躍。しかし準優で手痛いイン戦2着に敗れ、優勝戦は4号艇となって2コースから5着に終わった。今年こそ勝ち切って頂点に立ちたいところ。06年以来となる2回目の地元周年制覇なるか。

 そのほかにも07年桐生周年覇者の秋山直之や、3月の常滑周年で優勝するなど好調な土屋智則、桐生周年で2回の優出歴がある久田敏之、今年G1出場3節で2優出をマークしている金子拓矢、桐生G1初優出を狙う大澤普司と、地元群馬勢は多彩なメンバーがそろっているだけに目が離せない。

 遠征勢ではまず菊地孝平(静岡)に注目したい。昨年9月の桐生周年で優出2着の活躍。あと一歩で優勝は逃したが、節間9走で7本のゼロ台スタートを決めるさすがの踏み込みぶりでV争いを大いに沸かせた。菊地は桐生記念7優出1Vと実績十分で、16年に桐生でのSGボートレースメモリアルで優勝したのも記憶に新しいところ。今回も鋭いスタートを連発してV戦線をにぎわす可能性大だろう。

 若手では宮之原輝紀(東京)が楽しみだ。昨年9月の桐生周年で予選3位に入る活躍。準優1号艇でイン逃げを決めて自身3回目のG1優出を果たした。しかし優勝戦では3コースからコンマ32と痛恨の立ち遅れ。見せ場なく6着に終わる悔しい結末だった。それでもこの活躍が自信となったのか、昨年11月の桐生G3企業杯で優勝し、今年4月の桐生ルーキーシリーズでも節間オール3連対で圧勝して当地2節連続V中。桐生攻略が板についてきた宮之原が、桐生周年でG1初Vを手にするかもしれない。

 そのほかにも17年と19年に桐生周年で優勝している松井繁(大阪)や、5月の宮島ボートレースオールスターで優勝した原田幸哉(長崎)、20年の桐生周年で優出2着の山口剛(広島)と優出5着の吉田拡郎(岡山)、7月に下関での全国ボートレース甲子園で優勝した深谷知博(静岡)、08年桐生周年での7連勝パーフェクトVが未だ色褪せない中島孝平(福井)、7月の戸田MB大賞で優勝するなど好調な井口佳典(三重)、18年桐生周年覇者の辻栄蔵(広島)、07年に桐生でSGオーシャンカップを制した魚谷智之(兵庫)、賞金ランキング上位につける白井英治(山口)、馬場貴也(滋賀)、丸野一樹(滋賀)など遠征勢は超強力。見どころ満載の6日間となりそうだ。

(データはすべて8月9日現在。カッコ内の表記は支部)