SGタイトルは合計87!
ベテランとは言わせない
壮絶バトルが三国で展開
マスターズチャンピオンは今回で23回目となった。
第1回大会は2000年4月の住之江。三国で開催されるのは初めてである。
45歳以上のベテランの戦いは経験値が高いゆえ激烈。参戦メンバーのSG優勝歴だけでも分かる。
SGV12の松井繁を筆頭に、2021年グランプリウイナーの瓜生正義(V11)、鬼気あふれるレースで魅せる今垣光太郎(V9)、SG3連覇の偉業を成し遂げている西島義則(V7)、グランプリ3冠を誇る田中信一郎(V5)、昨年芦屋オーシャンカップを制した濱野谷憲吾(V5)など、そうそうたる顔ぶれである。
参戦52名のSGタイトル数はなんと87。
現代ボートレースを生み出し、作り出してきたメンバーが三国に集結するのだ。
そして、近況のリズムで他を圧倒する猛者も多い。
その代表が前本泰和。例年、一般戦を含めV5以上の結果を残してきた広島の精鋭は2021年、児島グランドチャンピオン優勝を含めV9。今年も2月の住之江一般戦を勝っており流れは不変だ。
また、2021年の最多勝利(122勝)レーサーとなった石川真二や前回のチャレンジカップを制し昨年グランプリメンバーとなった辻栄蔵なども参戦する。
さらに、SG2冠の白井英治が新兵として登場するほか、女子レーサーのけん引役として奮闘する寺田千恵&海野ゆかりが参戦するなど、まさに激戦必至のシリーズといえる。
もはや、マスターズチャンピオンを「ベテランの戦い」と称する時代は終わった感がある。
時間をかけて培われたそれぞれのスタイルや戦法でしのぎを削り合う「珠玉の勝負」が三国で堪能できるのだ。
本命筋を基本に、
高配当も交錯する三国!レース傾向は平均的
基本を押さえつつ、波乱要素を見逃すな!
第23回マスターズチャンピオンが開催されるボートレース三国の水面は淡水。水質は硬く、乗りこなすのにテクニックが必要だといわれている。
長方形のプールは思い切ったターンができる広さを誇る。大時計前の水面幅は62mあり、内側艇が旋回スペースを取ることができる。
さらに、1マークの振り幅が15mと極めて小さいため、先行逃げ切りに適している。
また、一年を通じ追い風基調になるのが三国。冬は北寄りの風が吹き、夏は日本海がある2マーク側から海風が入る。スロー勢に有利な条件が整っており、インが利くのである。
過去3年間のコース別入着率(全国平均と三国)は以下のとおりだ。
(単位 %)
区分 | 1着率 | 2着率 | 3着率 | |
---|---|---|---|---|
1コース | 全国平均 | 55.3 | 17.3 | 8.6 |
三国 | 54.3 | 19.1 | 8.5 | |
2コース | 全国平均 | 14.4 | 25.7 | 18.4 |
三国 | 16.0 | 26.5 | 18.5 | |
3コース | 全国平均 | 12.3 | 21.2 | 20.6 |
三国 | 13.6 | 20.7 | 21.3 | |
4コース | 全国平均 | 10.6 | 17.6 | 20.7 |
三国 | 9.4 | 17.6 | 22.2 | |
5コース | 全国平均 | 5.6 | 12.2 | 18.4 |
三国 | 5.2 | 11.3 | 17.9 | |
6コース | 全国平均 | 1.8 | 6.1 | 13.6 |
三国 | 1.5 | 4.9 | 11.8 |
※2019年3月1日~2022年2月28日
極めて平均的である。従ってレース予想の展開軸はイン戦となるが、ほかにどんな決まり手が多いか集計したのが下記である。
決まり手 | 本数 | 率 |
---|---|---|
逃げ | 1172 | 52.3% |
差し | 356 | 15.9% |
まくり | 290 | 13.0% |
まくり差し | 238 | 10.6% |
抜き | 159 | 7.1% |
恵まれ | 24 | 1.1% |
※2021年3月1日~2022年2月28日
決まり手は、「逃げ」「差し」「まくり」「まくり差し」の順となっている。1-2筋が基本なのだ。
ちなみに、990円以下の3連単の割合は21.7%(2021年3月~2022年2月集計)となっている。覚えておきたい。
一方で、高配当が出るのも特徴だ。
3連単万舟券率は16.7%(2021年3月~2022年2月)に及ぶ。
さらに、3連単歴代超高配当ベスト20(全国24場)のうち、3つが三国である。
(2016年3月650,610円、2018年7月489,350円、2007年1月458,650円)
風の影響を受けて内側艇が流れた場合、差し&差しで外側艇が連入するケースもある。要注意だ。
加えて、マスターズ世代のレース傾向と特徴を押さえておかなければないだろう。
過去22回のマスターズチャンピオン優勝戦だけをみても、逃げは半分の11回止まり。あとは差しとまくりが4回ずつなどとなっている。
春に開催されるSGボートレースクラシックの直近22大会のうち、イン逃げによる優勝は14回だったことに照らし合わせると傾向が見えてくる。
三国の場合、機敏に鋭く差すタイプのレーサーに注目していいだろう。
なお、モーターは3月下旬に新しく更新されるため、現時点では未知数である。
自分のスタイルをもつベテランが集結するだけに、序盤のコメントに注意し動向を把握したいものだ。