レース展望

 是政にチャレカ初上陸だ。ボートレース多摩川で11月23日から「SG第24回チャレンジカップ」が開催される。「G2第8回レディースチャレンジカップ」との併催になる6日間。節間全72レースをSG(47レース)とG2(25レース)で分け合って行われる。男女のトップレーサーが是政に集結。華やかかつ熾烈な戦いが繰り広げられる。

 SGチャレンジカップには10月31日時点での今年の賞金ランキング上位34人が参戦。21年シーズンを沸かせてきた選手たちがズラリと勢ぞろいする。そしてこの大会終了時点での賞金ランキング上位18人がグランプリ出場権を獲得。年末の大舞台に立つのは誰になるのか。

 V候補の筆頭はもちろん賞金ランキング1位の峰竜太(佐賀)だろう。5月の若松オールスターで優勝して早々とグランプリ出場当確となったが、その後も6月の児島グラチャンで優出5着、7月の芦屋オーシャンカップで優出6着、10月の平和島ダービーで優出3着とSG戦線でさすがの走りを披露。チャレンジカップでもシリーズの軸になってくる可能性大だ。多摩川では18年に周年記念で優勝するなど通算6優出2Vの実績。水面相性にも不安はない。

 対抗一番手には毒島誠(群馬)を挙げたい。昨年の蒲郡チャレンジカップで優勝。今年は史上初のチャレンジカップ2連覇がかかる。毒島にとって多摩川は11優出5Vの実績がある水面。15年の多摩川周年で優出6着、17年の多摩川周年で優出6着、20年2月の多摩川周年で優出2着、20年4月の多摩川周年で優勝、今年10月の多摩川周年で優出3着と、実に当地G1で5節連続優出中という相性の良さだ。今回も是政を攻略してV争いを引っ張るのか。

 地元の期待は濱野谷憲吾(東京)だ。チャレンジカップは00年住之江大会で優勝するなど6優出1Vと好成績。優出6回は堂々の大会最多記録でもある。濱野谷は多摩川で記念12優出2Vと申し分ない実績を誇るが、多摩川SGはこれまで4節走って準優出1回、優出ゼロと思うような結果を残せずにきた。今回こそ是政のファンを沸かせる走りを見せたい。

 そのほかにもボートレースダービーに続くSG連続Vがかかる平本真之(愛知)や、10月の多摩川周年で優勝したばかりの茅原悠紀(岡山)、今節出場メンバーでただ1人多摩川SG優勝歴を持つ池田浩二(愛知)、ダービーで優出して逆転でチャレンジカップ出場権を手にした辻栄蔵(広島)と秦英悟(大阪)、多摩川周年2Vの瓜生正義(福岡)と菊地孝平(静岡)、多摩川で関東地区選2Vの実績を持つ桐生順平(埼玉)、ここで優勝して地元鳴門でのBBCトーナメント出場権も狙いたい田村隆信(徳島)、ともに多摩川周年で優勝歴がある篠崎元志(福岡)と篠崎仁志(福岡)など注目選手が目白押し。誰が勝ってもおかしくない戦国ムードのSGチャレンジカップだ。

 G2レディースチャレンジカップには10月31日時点での今年の女子賞金ランキング上位20人が参戦。そしてこの大会終了時点での女子賞金ランキング上位12人がクイーンズクライマックスの出場権を獲得する。

 V争いの中心は遠藤エミ(滋賀)だろう。夏の女王は女子賞金ランキング1位を独走中。SGチャレンジカップ出場も狙える位置にいたが、惜しくも勝負駆けに失敗してG2レディースチャレンジカップに出場となった。遠藤にとってレディースチャレンジカップは過去3Vと相性抜群の大会。8月のレディースチャンピオンに続く女子ビッグレース夏秋連覇を狙う。

 大会2連覇を狙うのは寺田千恵(岡山)だ。昨年の蒲郡大会で鮮やかな3コース差しを決めて優勝。15年の芦屋大会に続く2回目のレディースチャレンジカップ制覇を果たしたのが記憶に新しい。寺田は11月11日時点で女子賞金ランキング10位で、まだベスト12入りへ当確ランプがともっていない状況。クイーンズクライマックス10年連続出場の偉業なるか注目だ。

 もう1人大きな注目を集めるのが大山千広(福岡)だろう。11月11日時点で女子賞金ランキング14位。地元福岡クイーンズクライマックス出場へ黄信号がともったまま。多摩川レディースチャレンジカップは大逆転のベスト12入りをかけた勝負駆けだ。直前の芦屋でFも目が離せない。

 そのほかにも昨年の多摩川レディースチャンピオンで明暗を分けた平山智加(香川)と守屋美穂(岡山)や、前期女子勝率ナンバーワンの田口節子(岡山)、久々のクイーンズクライマックス出場を狙う海野ゆかり(広島)、三浦永理(静岡)、鎌倉涼(大阪)、中村桃佳(香川)、昨年の蒲郡レディースチャレンジカップで優出2着の長嶋万記(静岡)、クイーンズクライマックス連覇に向けてリズムを上げたい平高奈菜(香川)、今年大躍進を見せてきた渡邉優美(福岡)と西村美智子(香川)、11月の蒲郡オールレディースで久々の優勝を飾って勢いに乗る細川裕子(愛知)、クイーンズクライマックス7年連続出場へ勝負駆けの松本晶恵(群馬)、選出20位のギリギリで出場権をつかんだ大瀧明日香(愛知)、レディースチャレンジカップ初出場の櫻本あゆみ(群馬)、中川りな(福岡)、中田夕貴(埼玉)が参戦。女子レースの聖地、多摩川での戦いを制するのは誰だ。

(データはすべて11月11日現在。カッコ内の表記は支部)