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レース展望

 ボートレース桐生の開設65周年記念「G1赤城雷神杯」が9月11日から開催される。秋の装いを始めた上州に全国からトップレーサーが集結。キャッチフレーズは「その夜、水面に魔法がかかる。」だ。

 地元の群馬支部からは江口晃生山崎智也秋山直之久田敏之毒島誠金子拓矢土屋智則上村純一の8人が参戦予定。強力ラインナップで遠征勢を迎え撃つ。

 地元のエース格を担うのは毒島誠だ。昨年11月に行われた桐生周年で見事に優勝。予選を1・1・1・2・1・4着でトップ通過し、準優・優勝戦はイン逃げで制す完勝劇。15年に続く2回目の地元周年Vを果たした。今回はタイトル防衛を目指して登場。04・05年の山崎智也、10・11年の中里英夫に続く史上3人目の桐生周年2連覇なるか。

 山崎智也は桐生周年15優出5Vというケタ違いの実績。98年、00年、04年、05年、14年と優勝を重ねてきた。近況の山崎は5月の桐生GWレースと7月の常滑一般戦で優勝するなどリズム上々。地元周年で見せ場を作りそうな気配十分だ。

 江口晃生も見逃せない。8月の桐生お盆レースで優勝したばかり。2着に毒島を従えてVゴールを駆け抜け底力を見せつけた。今期11節走って6優出4Vと近況好調。今期(5月から)勝率8.08は全選手中8位という充実ぶりだ。06年以来となる2回目の桐生周年Vも夢ではないだろう。

 そのほかにも07年桐生周年覇者の秋山直之や、昨年の桐生周年で優出3着の久田敏之、18年の桐生周年で優出3着に入った金子拓矢、8月の桐生お盆レースで優出した土屋智則上村純一も楽しみな存在。地元ファンを沸かせる走りに期待だ。

 遠征勢ではまず濱野谷憲吾(東京)に注目したい。7月のオーシャンカップで約14年4カ月ぶりとなるSG制覇を達成。華麗なる復活劇で全国のファンを歓喜させた。今年SG・G1ですでに5優出2Vをマークするなど好調が続いている。桐生周年は97年と09年にV歴。12大会ぶり3回目の優勝へ期待が高まりそうだ。

 瓜生正義(福岡)は桐生記念10優出3Vの実績。10年ボートレースダービー、12年ボートレースメモリアルと当地で2回のSG制覇を果たし、16年には桐生周年でも優勝している。当地記念レースは最近10節で6優出2Vをマークしており、この10節で予選落ちがゼロという抜群の安定ぶり。桐生攻略法を熟知している瓜生が今回もV争いのカギを握ってくるだろう。

 福岡勢では篠崎仁志(福岡)も侮れない。13年に桐生での新鋭王座決定戦で優勝歴を持ち、昨年の桐生周年でも優出6着に入る活躍を披露。ナイターで強いだけに目が離せない。

 桐生順平(埼玉)も有力なV候補だろう。桐生水面では通算10優出3Vの実績があり、そのうち4優出をG1でマーク。まだ当地記念タイトルは取れていないだけに今度こそ頂点を狙いたい。今年11優出7Vと快進撃を見せている桐生が桐生周年初Vを飾るのか。

 そのほかにも19年に桐生SGチャレンジカップで優勝した石野貴之(大阪)や、7月芦屋のSGオーシャンカップで優出4着の馬場貴也(滋賀)、08年の桐生周年でパーフェクトVの金字塔を打ち立てた中島孝平(福井)、SG戦線で活躍光る白井英治(山口)と寺田祥(山口)の山口勢、16年桐生SGボートレースメモリアル覇者の菊地孝平(静岡)など強豪がズラリ。地元勢vs遠征勢の戦いがヒートアップしそうな桐生周年だ。

(データはすべて8月23日現在。カッコ内の表記は支部)