レース展望

レース展望

ボートレース尼崎の開設65周年記念「G1尼崎センプルカップ」が11月30日から12月5日まで開催される。グランプリ出場メンバーが決まった直後に開幕する尼崎周年。センタープールに全国からトップレーサーが集結だ。師走の訪れを告げる熱い6日間になる。


大会2連覇をかけて参戦するのは桐生順平(埼玉)だ。昨年11月に行われた当地64周年記念を節間オール3連対Vで圧勝。尼崎での記念タイトルは15年ボートレースクラシックに続いて2つ目になった。もうすっかりセンタープール巧者の名を欲しいままにしている。近況の桐生は6月以降記念優出なしとややリズム下降線の印象。それだけに好相性の尼崎で結果を残し、調子を取り戻してグランプリへと向かいたいところだ。


タイトル奪還に燃えるのは松井繁(大阪)。前々回の尼崎周年覇者だ。松井といえば当地記念8Vという圧倒的な実績を誇る史上最強の尼崎巧者。センタープールで勝つすべを知り尽くしている。昨年の尼崎周年では桐生に敗れて惜しくも優出2着だっただけに、2大会ぶりの優勝へ向けて気合も高まっていることだろう。10月のG1桐生周年で優勝するなど秋に入ってリズムを上げてきた松井が、グランプリへの臨戦態勢を尼崎で整えることになるのか。


辻栄蔵(広島)と田村隆信(徳島)も尼崎周年のタイトルホルダーだ。辻は07年、田村は09年に優勝して歴代覇者に名を刻んでいる。尼崎での栄光を知る2人が今回もV争いのカギを握ってくるのか注目だ。


その他にも遠征勢には近況絶好調の白井英治(山口)や、スリット攻勢が楽しみな菊地孝平(静岡)、尼崎で新鋭リーグV歴を持つ茅原悠紀(岡山)、ダービーで予選トップ通過の大躍進を見せた久田敏之(群馬)、昨年の尼崎周年で優出している山口達也(岡山)など注目選手が顔をそろえる。誰が主役の座に就くのか目が離せない。


迎え撃つ地元の兵庫支部からは芝田浩治、松本勝也、魚谷智之、金子龍介、吉川元浩、山本隆幸、吉田俊彦、稲田浩二、高野哲史の9人が参戦。強力メンバーで遠征勢に対峙(たいじ)する。


地元のエースを担うのは魚谷だ。10月の津周年で久々のG1制覇を果たすと、SGボートレースダービーでも優出2着に入る活躍。近況リズム最高潮なだけに、08年以来となる2回目の尼崎周年Vへ期待は高まるばかりだ。


吉川も今年6Vと調子は上々。悲願の尼崎周年初Vへ照準を合わせているだろう。昨年の64周年記念では予選を2位で通過しながら準優4着で敗退しており、その雪辱を果たしたいところだ。


(データはすべて11月6日現在。カッコ内の表記は支部)